微量元素の必要性 ~栄養バランスは植物も人も同じ~

すべてにおいて ミネラル(石灰や苦土)優先  ⇒ 【ミネラル優先、チッソ後追い】
◎ 石灰は表皮を作るための材料。苦土は葉緑素の中心物質。ミネラルは繊維を作る。
◎ 繊維が十分に作られる前にアミノ酸(細胞を作る)を与えると、病気や害虫がつきやすい。

石灰や苦土は多量要素と呼ばれるミネラルです。
他にも少量ですが、特に果樹栽培の生長になくてはならない微量元素が【鉄、マンガン、ホウ素、銅、亜鉛】などです。
これらは、果樹の身体を作る材料であることはもちろん、酵素や補酵素と呼ばれるたんぱく質に含まれており、
細胞の中の様々な生化学的な反応に関わっています。

※以前のブログ【ミネラルの性格とその役割・生命活動を支えるミネラルの働き】でも、ミネラルの重要性についてふれています。

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実は、生長に必要不可欠な微量元素なのですが、施肥設計の中では明確に位置づけがされてきませんでした。
ですが、実際の圃場を見る限り微量元素の欠乏が顕著に見られます。
少なくとも、微量元素を施肥設計の中できちんと組み込んでいる圃場においては、結果として病害虫に強くなり、糖度・品質の向上といった実績があります

恐らく、果樹以外の農産物でも同様かと思われますが、植物の生長には微量元素が使われているため、
栽培⇒収穫を繰り返す以上、補填しない限り少なくなっていくのは当然
のことでしょう。

欠乏事例を見てみましょう。
1 茎葉が軟弱、生育も不良で葉が退色 ・・・ 銅(Cu)欠乏
2 下葉の脈間が黄化し、後に褐変して落葉してしまう ・・・ マグネシウム(Mg)欠乏
3 下葉の脈間が黄化し、葉縁が内側に巻き込み、葉縁から枯死する ・・・モリブデン(Mo)欠乏
など、他にも微量元素の欠乏等による症状は他にもたくさんあります。

こういった微量元素の吸肥力をあげるためにも、
土壌の団粒化はもちろん、
陽イオン化容量の高いフルボ酸、つまり【腐植】は欠かすことができません

日々、新しい土壌改良剤や肥料が開発されていますが、部分的なものの見方…いわゆる、「木を見て森を見ず」ではなく、
土壌の理論と植物の生理学をきちんと理解すれば、さほど情報に振り回されることもなくなります。
農業に限らず。基本・基礎をしっかり学ぶことが未来につながるのです。

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green assist 辰(shin)
長野県小県郡長和町長久保1643番地
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