すべてにおいて ミネラル(石灰や苦土)優先 ⇒ 【ミネラル優先、チッソ後追い】
◎ 石灰は表皮を作るための材料。苦土は葉緑素の中心物質。ミネラルは繊維を作る。
◎ 繊維が十分に作られる前にアミノ酸(細胞を作る)を与えると、病気や害虫がつきやすい。
ミネラルの中でも基本になるものが3つあります。
それは、石灰、苦土、カリの三種類。植物の吸収量も多いので施用量も多くなります。
腐植が豊富な土壌においては、このミネラルをしっかり施肥すればフルボ酸が大活躍してくれます。
(フルボ酸はイオン化容量が大きいため)
この3つのミネラルの野菜への働きは、次のように示すことができます。
◆ 野菜に対する働き
石灰(Ca:カルシウム) | 酸の中和・細胞膜の生成強化 |
苦土(Mg:マグネシウム) | 葉緑素の中心物質 |
カリ(K:カリウム) | 水分調整・細胞分裂・肥大 |
簡単に言うと、
・苦土は光合成物質を作り
・石灰は [硬く、しめる]
・カリは [軟らかく、ゆるめる]
大まかな目安ですが、作物の生育には [石灰5 : 苦土2 : カリ1] の比率が良いとされています。
トマト栽培などでは、石灰とカリをうまく使い分けます。
例えば、石灰を多くすれば硬くしまったトマトになりますし、カリを多くすれば大玉になります。(ただし玉が割れることもあります)
さて、ミネラルには主役の3つ以外にも微量元素と呼ばれる必要な脇役がたくさんあり、その役割から大きく3つのグループに分けられます。
1 光合成系・・・・Mg(マグネシウム)・Fe(鉄)・Mn(マンガン)・その他
2 防御系・・・・・Ca(カルシウム)・B(ホウ素)・Cl(塩素)・Si(ケイ素)・Cu(銅)・その他
3 生命維持系・・・K(カリウム)・Fe(鉄)・Mn(マンガン)・Zn(亜鉛)・Cu(銅)・その他
少しとりあげてみると、Fe(鉄)は、葉緑素の生成に必要ですし、Mn(マンガン)は二酸化炭素を吸収してくれます。
B(ホウ素)は細胞の接着や維管束つくり、Cu(銅)は光合成の促進やタンパク質の合成等々。
※こちらも参考に !
生命活動を支えるミネラルの働き【図式】
そして、こ れらの微量元素は腐植があるという前提においてバランスよく施肥することで、
さらなる高品質・多収穫を狙うことができます。
いずれにしても、腐植以外に、これらのミネラルの事は長年農業に携わっている方でも、
その役割と施肥設計について理解されていないケースも見られます。
腐植は、あらゆる植物・作物に欠かせないものです !!
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